【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

「翼くん、小春のも見てあげて?」


「……結構です」


小春のだけは、見たくねぇ。


芸能界なんて、売れて楽しいときがあったって、いつか落ちぶれんだよな。


オカンはオレを芸能界に入れたがってるけど……絶対入らねぇから。


「あら、翼。帰って来てたの?ねぇ、マドカちゃんまたウチに来ないのかしら。

あのコ綺麗な顔してたわよねぇ。将来が楽しみだわ~」


……げ。


オカンまで、下着合わせに混じってたのかよ。


2階から呑気な声を響かせながら、オカンがおりてきた。


「もう、別れたから」


「えっ、そーなの!?どうして?」


……アンタのせいだよ。


「別に。特に理由なんてねーし」