【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

「翼、アイツと勝負してきたら?」


「……は?」


「手ぇ出すなっつってやれよ。オレならやるなー」


「つーか、勝負したらオレが勝つに決まってっし」


「だろーな。翼、なんでもできっからなぁ」


「そこで落とせって。オレ、自惚れてる、タダのバカじゃん」


ハハハッてオレらが笑ってたら、向井がこっちに気付いた。


うわ、なんかニラまれてますけど?


「人のミス見て、笑ってんじゃねーよ」


いや、違ぇし。向井の話題じゃないっつの。


類はオレを見てニヤニヤ。


「おっ。ライバル対決、マジでやっちゃう!?」


「やらねぇし……」


「おい、増田。こっち来いよ。いつも笑顔で歌ってばっかで、バスケとかやる機会ないだろ?」


好意的に誘ってくれてんならいーけど、どうやらそうじゃないらしい。


「類……どーする?」


「オレ、授業のバスケしかわかんねぇな」


「遊びだし……やる?」