「ナナちゃん、どうかした?」
ベンチに気を取られながら歩いてると、栗田さんが不思議そうに尋ねてくる。
「あ……いえ。ちょっと、知り合いに似た人がいて」
翼に似てる?
帽子をかぶってるし、わかんない。
気にしないようにして、栗田さんと改札に向かう。
栗田さんが先に改札を出て、私も出ようとしたんだけど……
そこで、足が止まった。
「栗田さん!ごめんなさい、先に帰ってて下さいっ」
振り向いて驚いた顔をする栗田さんを残し、私はもう一度ホームへと走って行った。
さっきのは、翼かもしれない。
だって、いつもあそこで待ち合わせしてたんだもん。
私たちが乗ってきた電車が着いても乗る雰囲気なかったし、
今も、あのまま座ってるとしたら……!
ベンチに気を取られながら歩いてると、栗田さんが不思議そうに尋ねてくる。
「あ……いえ。ちょっと、知り合いに似た人がいて」
翼に似てる?
帽子をかぶってるし、わかんない。
気にしないようにして、栗田さんと改札に向かう。
栗田さんが先に改札を出て、私も出ようとしたんだけど……
そこで、足が止まった。
「栗田さん!ごめんなさい、先に帰ってて下さいっ」
振り向いて驚いた顔をする栗田さんを残し、私はもう一度ホームへと走って行った。
さっきのは、翼かもしれない。
だって、いつもあそこで待ち合わせしてたんだもん。
私たちが乗ってきた電車が着いても乗る雰囲気なかったし、
今も、あのまま座ってるとしたら……!


