【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

いた。


……いたけど、オレが走ってきた扉から出てきた南さんは


かなり、恐ろしい顔をしていた。


もしかして……今の、見られてた?


車のキーを開けてもらい、素早く車に乗り込む。


南さんは車を出しながら、オレを思いっきりニラんできた。


「自分がなにやったか……わかってる?」


「あ~……ハイ?」


「ハイ?じゃないっ!あの子、こないだの子でしょ。イトコ!?バカにしてんじゃないわよっ」


グン!と急発進され、怒りが伝わってくる。


ひえぇ……。


「……すいません」


「あのまま顔がバレたらどうするつもりだった?パニックよ」


「いや~、まだそんなに知名度は……」


「ケータイコーナーにデカデカと類と翼のポスター貼ってあるの、目に入らなかった!?バカでも気付く!!」


バシッとハンドルをたたいたあと、南さんは舌打ちした。


……こえぇよ。