【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

慌ててスタッフに近寄り、ジャンパーの袖を引っ張った。


「翼が倒れたって……本当なんですか!?」


「へっ?あ……。翼のファンの子だよな。パニックになるから、今のことは、誰にも言わないでくれよな」


そう言って、スタッフはバタバタと、近くのショッピングモールへと走って行った。


……あんなに元気そうに見えたのに。


毎日遅くまで練習してたみたいだし、寝不足も続いて、体が限界に達したんだ!?


大丈夫かな、翼。


心配だよ……。


そうだ……


ケータイに電話してみよう。


側に置いてるかどうかわからないけど、


とりあえず何度か鳴らしてみた。


やっぱり……出ないか。


留守電にもならない。


3回目にかけ直したとき、やっとつながった!