【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

「追いかけてこないでっ!」


振り向いて叫んで、思いっきり走って逃げた。


もうっ、なんなんだろう。


私、ひとのモノ盗ったりしないよ。


もしホントに増田くんのコトが好きなら……


黙って盗ったりなんかしないはず。


だって、


好きなひとを困らせるコトするなんて、


そんなの好きって言えないよ。


全速力で教室に戻ると、


三上さんを始め、クラスの女子が一気に私の周りに集まってきた。


……うわっ! どーして!?


「香月さん、翼くんとなに話してたのっ?」


「翼くんに、強引に連れてかれたけど……もしかして付き合ってるとか!?」


「……えぇ~っ!? なんでそーなっちゃうの?」