【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

「ナナは、いいなぁー」


「どーして?」


「デビューイベント行けるんだよね」


未来はしょんぼりしながら、もうカップにほとんど残っていない、ジュースをすする。


「未来は?チケットもらわなかったの?」


「るーたん、嫌がるんだ。そーいうの」


「え?」


「アイドルの自分を見て欲しくないって。私のまえでは、普通の自分でいたいからって……」


「うわ~、いいね。思われてる~!」


「そうなのかな……。どんなるーたんでも、私は見てたいのに。

だからね、アイドルの類を、なんだか違う目で見ちゃうんだ。るーたんじゃないみたいで……」


「そうなんだ……」