【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

「だって……私の彼氏のこと、知ってた」


「ナナの?えっ、なんで?」


「わかんない……」


お互い探るような会話で、核心に迫れない。


ここで私の彼氏が翼だって言っちゃっていいのかも、わからない。


「ナナの彼氏、違う学校にいるんだよね」


「そう……なんだけど、違うっていうか……えーと。あのね、未来だけに言うね。ホントはウチの学校にいて……」


ドキドキしながら言うと、未来は私の手を取って「キャーッ」って喜んでる。


「そうなんだ!?」


「うん……。でね、今朝私の彼氏の隣にいたよって、未来の彼氏に言われて……」


「……へっ?」


さっきまで喜んでた未来が、唖然とした顔になる。


「それね、当たってるの。でも……だけど……なんかそれって……。ひとりしか該当しないんだけど」


ドキドキするっ!


未来の彼氏って……もしかして、もしかする!?