【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

「……怒んナイから。ホントのコト言ったら、許してやる」


「うっ……ホントに知らないの」


そう言ってるくせに、目が怒ってますっ!


増田くんは私の前から離れてくれなくって、


肩を軽く壁に押さえつけられてて、逃げるコトもできない。


「でもなぁ、あんときお前が着替え一番最後だったろ?

オレ、見たし?」


「見たっ? え、なにを」


「オレのクラスで最後までモタモタ着替えてたじゃん。まさかな~と思ったけど、戻ってきて正解だった。

つーかあんとき、現行犯で押さえときゃよかったな」


ちょっ……ちょっと、待って!


「見た……って」


「あ、いや。着替える所は……ま、チラッと見えただけで」


「さっ、最低!!」


思わず振り上げた私の手は、あっさりと増田くんの手に掴まれてしまう。