【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

「きゃっ!びっくりした!!」


起き上がると、香月がすげー驚いた顔してる。


「ごめん、何回も起こした?」


「うん……。もう、下校時間だよ」


しまった。


気がつけば、外は夕暮れ。


時刻は、18時を過ぎようとしていた。


「……増田くん、帰ろう」


教室を出ようとする香月の腕を、軽く引っ張る。


「ちょっと待った!」


「…………」


香月は、オレがなんか言う前からもう真っ赤んなってっし。


話あるっつったけど、まだなんも言ってねーんだけどな。


「あ……あのさ。ちょっとそこ座って」


「うん……」


香月を近くのイスに座らせ、深呼吸をした。