私が顔を横にしたとき、透明なかごに私の顔が映し出された。 そこには新生児とは思えないしわの多い顔。 加齢臭が漂ってきそうだ。 「おっさんじゃねえか。」 そう心の中で叫んだ。 わかった。 私はおそらく生まれながらに中年男性の顔と心をもっている。 ただ紛れもなく、体は零歳児なんだ。 母の乳が欲しい。