「あなたがお腹を痛めて産んだ子でしょ。」
今や昼ドラでも聞かない台詞だ。
母はうなだれるようにひざまずいた。
看護師は続ける。
「赤ちゃんが聞いたらどう思います?実の母にそんなこと言われて…。赤ちゃんだからってわからないと思ったら大間違いですよ。赤ちゃんだってわかるんだから。」
その通りだ。
一字一句、痛いくらいわかってる。
おかしな話だけど。
母は泣いていた。
私は「祐一郎」と名付けられた。
由来はわからない。そんなことどうでもよかった。
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