「…えと」
あたしはとりあえずオレンジジュースをすすりつつも目を泳がせる。
姉弟って…ああ、やっぱりな。西野、お姉さんのこと本気で好きなんだ。
だがあたしにその質問をされても困る。
『できる』って嘘ついたほうがいいんだろうか。
それともハッキリいってしまおうか。
「姉弟では、…結婚、できないよ」
「…血が繋がってなくても、か?」
「…えと、戸籍の問題だから…変えれば、いいと思うけど。あたしの知り合いでいとこ同士で結婚してる人居るし」
「そ、そうか…!」
さっきまで雲行きの怪しかった西野の顔がいっきに明るく照らされる。