キスしたくなる唇に。

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学園祭ってこんなに短いもんだったっけ、なんて疑問を浮かべつつ、片付けをしにいったん教室へ戻った。



片付けとは言っても、今日はちょちょいと片付けるだけで、ほとんどは後夜祭の準備。



初めてうちの学校の学園祭が一日のみであることを恨んだ。



「やっほあずき。どうだった~?」

「特にどうも、しないけど」

「? そう? 可哀想に。…てゆうか、今日告るの?」

「え、いや、告んないけど」





クラスメートのメイクを落としながら、千穂はあたしにそんなことを聞いてきた。



…今日、告っちゃったほうがいいのかな。