キスしたくなる唇に。

「先輩はいつも勝手だと思います」

「うん。知ってる」

「わざとですか」

「ううん。天然」



やっぱりどうしようもないな、なんてあっつい頭の中で思った。


そこでしまった。そう思ったのはすでに遅い。



もしや先輩も弱ったあたしの姿を見に来ただけじゃ…。
多分そう。いや、うん。そうだ。



「なんか、4月には先輩がこの学校に居ないと思うと…変な感じですよ」

「……君にもついにデレ期が」


「いえ、違います」