キスしたくなる唇に。

――――…



「え。…嘘でしょ…?」






いつもなら『マジで!?』で飛ばすところを今日はどういうことだか、千穂はありえない、なんて顔をしやがる。



「…え、え…先輩、の間違いじゃなくて?」

「…なんで先輩が出てくんの」

「だって、あんた、玉砕したんじゃなかったの!?」

「この前、告った。あたしを好きになるようがんばるって」






一応千穂には西野と付き合うことになったことを言っておいた。



そしたらこのとおり。


どうやら千穂は、あたしが先輩のことを好きだと思っていたらしい。