「どんな試験でも名前書いてなかったら失格だからな。
例え、答えが全部合ってて満点だったとしても名前がなけりゃアウトだ」
「わかってますよ!」
「名前を書く、名前を名乗るってのはすげぇ大事なんだぞ?
バイトの面接だろうと、初対面の人に挨拶する時だろうと……告白する時だろうと…な?」
「……えっ!?」
耳を疑うようなそのセリフに、バッ!とナツメくんの顔を見たけど、ナツメくんは普通に採点していて。
「…ほらよ、52点。
俺が教えてその点数ってのは気にくわねぇけど、まぁ赤点じゃねぇからいいか…。
家帰ってからちゃんと復習しろよ?それからしょうもないミスすんなよ?」
それだけ言うとナツメくんは採点し終わった52点の答案用紙を私の頭に乗せ「じゃあな」って言ってさっさと帰っていってしまった。

