手に『上村が好き』って書いてみた。 「ううん、違う。好きじゃない。」 そういって書いた手を握る。 その繰り返し。 どこかで認めないあたしがいる。 男嫌いのままでいーじゃんって。 「嫌い嫌い嫌い…」 そんな言葉を口に出すのに、心の中に響くのは『好き』の言葉。 いつまでくよくよしてんのよ。 もう上村が好きでいいじゃん。 好きなんだよ、結局。