「写真撮ろうぜ」

春樹が窓枠にカメラを置いて、
私たちを並ばせる。
セルフタイマーをかけて、
自分も私の横に並ぶ。


風が吹いた。

頭の中を
風が抜けていく
感じがする。


春樹のカメラが

ガシャリ

と重たい音をたてて、
私たちを
フィルムに焼き付けた。








--終--