―――中学に上がった頃からだっただろうか。 愛は信じなくても、相手の好意は利用するようになった。 たとえば、俺の境遇を知った大人は勝手に同情してくれる。 俺が常に笑顔で、弱音なんか吐かずに対応していれば勝手に“いい子”だと褒めちぎる。 そう。 “いい子”になりきったのだ。 誰にも本音を語らずに、常に笑顔でいる。 そんな俺の姿に、小学生の頃俺をからかっていた連中さえ俺の虜になった。 ―――容姿端麗、成績優秀。 それに加えた人当たりの良さで俺はあっという間に羨望の存在になった。