「………なによその態度!生意気なんだよ」 先輩はそう叫ぶと、片手で私の胸元を掴んできた。 そして、空いている方の手を高く上げる。 「ムカつく」 ―――ヤバい…!? その言葉を聞いた途端、私は殴られることを予感した。 「一発殴ってやるから、目を覚ましなさい」 先輩はそう言い、呆然とする私の頬をめがけて手を振り下ろそうとする。 私はぎゅっと目をつぶり、やってくるだろう痛みに耐えようとした。