「ない。………他人なんて、信用できるもんか」


私の言葉を鼻で笑い、こともなげにそう返事をする高野課長。


その表情は無表情ながらどこか怒りや悲しみが混じっているようだった。


―――歪んでる…。


………てか、完全に二重人格じゃん!
こっちが地なの!?
怖すぎるでしょ!


私はパニック気味でもうなにも言い返せなかった。
すると、そんな私の様子を見透かしたように課長はクスッと笑う。



「そのゴミ、捨てておけよ。―――では、セット組み任せましたからね」


そう言い残し、会議室から出て行ったのだった。