「………はぁ、ア―――」
玄関には、二人の唇が絡み合う音と吐息だけが響く。
こんなに激しいキスに免疫のない私は、足の力が抜けて倒れそうになってしまう。
「ン、詩穂………しっかり捕まってろよ」
キスの合間に、倒れそうな私を支えながらそう呟く昴さん。
するとじれったそうに私を抱え上げた。
「ん、…昴さん!?」
「ベッド行くぞ。…それともココで続けるか?」
意地悪そうにそう言う昴さんに、私は首を横に振って拒否した。
「詩穂、身体中熱い」
そう言って、私を抱えた昴さんは寝室のドアに手をかけた。
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