予想だにしない私の行動に昴さんは声もなく私を見ている。 私は、昴さんを見つめて話しだした。 「………私も、昴さんに触れて欲しい。私のこと、好きなら―――」 最後まで言う前に、私の目からは涙がこぼれた。 バカみたい。 バカみたいに昴さんを疑ったりして。 こんなにも昴さんは温かいのに。 「―――駄目だ。もう我慢できない」 そう呟くと同時に、昴さんは私の唇を貪り始めた。 壁に押しつけられ、身動きもできないままにキスは深くなる。 私は昴さんにしがみついた。 …二人の間に隙間ができないように。