コンコン

「どうぞ」

誰だろう、まさかもう来たのか?


「よう、久しぶりだな。5年ぶり」

「……誰?」

病室に入ってきたのは、
同い年位に見えるけど、
背の高い、短髪の男子だ。


「……亮太郎」

「え、え、えええー」


嘘だろ!?


亮太郎といえば確かに僕の幼馴染だけれど
中身とは全く違う大変可愛らしい、
美少女のような外見をしていて、
近所と幼稚園の同学年の男の子
全員の初恋を奪い去った事で有名だ。

因みに僕は最初から男としか
認識していなかったので、
罠にはまることは無かった。

幼馴染で助かった!



「嘘だー」

「なんだよ、何か文句あるのかよ」


まあ、言われて見れば面影はある。


「立派に男に成長してよかったね!」

「それはどうも!」


ああ、言動は確かに亮太郎だ。