「キス…」 唇を押さえ、さっきの事を思い出した。 ズキッ… 一瞬、頭が何かに殴られたような鈍い痛みを感じた。 「痛っ…」 頭を押さえ、立ち止まる。 (『これは二人だけの……』) 頭に誰かの声が響きわたる。 さらに増す痛み… 何っ?! (『二人だけの…… …りだけの… …ね』) 途切れ途切れの声… しっかり聞こうとすると頭痛が増してくる… 「い…た…」 ついにはその場でしゃがみこんでしまった。