君は僕の…僕は君の…

-遥side-




自分に何が起きているのか、

分からない…





ただ秋の頬を力の限り叩いた右手がじんじん痛むのを感じる…






あの男は一体どうしてあんな事をしたのだろう…






そして、
どうして私なんだろう…







どうして私に執着するの?







そして一体何を思い出してほしいの?








秋への戸惑いもあるが、
それ以上に自分の記憶への戸惑いも感じていた。








あんなに思い出せと言われているのに、
全く思い出せない自分がいる…








始めは人違いだと思っていたのに、






あんな強引なキスまでされて言われるなんて…









やっぱり何かあるのだろうか…