パニックになっていた遥の頭でも、
今自分が何をされようとしているのか…
分かってしまった。
遥は必死に抵抗した。
「おいっ動くな!
ちっ、この野郎っ」
バシンッ…
達郎は遥の顔を思い切り殴った。
「マヤん時は簡単にやれたんだがなぁ…
お前が悪いんだぞっ」
その言葉を聞いて、
遥は確信した。
マヤちゃんの涙…
…この男…
遥は達郎を睨んだ。
「なんだぁその目は……また殴られたいのかっ…痛っ」
遥は、自分の真横にある達郎の腕を勢い良く噛み付いた。
今だ!!
達郎がひるんだ隙をみて、
遥は達郎の腕から抜け出した。
「あっこら、待て!」
