『ちゃんと寝てるんだぞ?俺、仕事だから、早いけど行くな。また明日来る。』 『ん……。』 俺は、彩花の頬にキスをして病室を出た。 階段を降りようとすると、彩花の母親と出くわした。 『如月さん、いつもありがとうございます。』 丁寧に頭を下げられる。 『いえ、約束ですから……。』 『如月さんには、感謝してもしきれません。』