「どうぞ」 ふと目の前に差し出された紳士物のハンカチ。 「いいです。大丈夫です」 私は慌てて自分のバッグに手をやった。 「いいから、どうぞ」 さっきより強い口調で差し出され 「すみません・・・。 ありがとうございます」 結局、そのハンカチを使わせて貰った。