―――翌日

俺は『G』管理部に事件のことを調査させた。

その結果、現場には恋人宛ての『手紙』が置かれていたらしい。

俺はその手紙を入手するように指示した。




―――3日後

管理部から『手紙』を入手したと連絡がきた。

俺は『G』本部へ向かい、管理部から『手紙』を受け取った。

一人で読みたい気持ちだった。

でも、紛失を避けたい管理部はその場で読むように指示した。

俺は仕方なく、監視された状態で『手紙』を呼んだ。




前略 
タツ様。元気ですか。
ようやくしのぎやすい季節になりましたね。
この手紙を読むとき、私はこの世から去っているでしょう。
心の弱い私をお許しください。
私はあなたに嫉妬心を抱いていました。
あなたと話すこと、肌が触れ合うこと、抱かれること、
その度に惨めな自分を感じたからです。
それは愛情が強くなるほど憎悪も大きくなりました。
もし、あなたの心が変われば、私は全てを失う。
もし、私の心が変われば、私はあなたの全てを奪う。
それほど、あなたの存在が大きかった。
私は今、人生で充実した一時を歩んでいます。
だからこそ、人生に終わりを告げたい。
あなたと出会えたことに感謝します。
草々




俺は『手紙』を読み終えた後、『G』本部の屋上に向かった。

夕陽を見ながら、声を出して泣いた。