しばらく、沈黙が続いた。
その後、相棒は理解したようだ。
突然、笑いだした。


「そうか。
お前らしい考えだな。
だが、間に合うのか」

「それは俺達の問題ではない。
現実世界へ行った人間達。
そして、次の世代の子供達がやる事だ」

「次の世代か………
俺達が次の世代に未来をゆだねる時が来るとな」

「どうした………
もう少し、この世界を長く生きていたいか」

「結構だ。
新たな身体を手に入れたが、魂はもうボロボロだ。
最後は、俺達が守ってきた世界を見て回りたい」


俺は相棒の目を見ると輝いていた。
俺は右手を差し出した。


「お前と会えてよかった」

「俺もだ」


俺達は握手をした。
『C』を誕生できたのも、『C』計画がここまで遂行されたのも、全ては相棒の助けがあったからだ。
一人では不可能だっただろう。
様々な価値観の違いの中で共に行動してきた。
相棒が頼れる存在で嬉しいかぎりだ。
俺達が手を離すと、相棒はアイドの方を見た。


「お前はどうするんだ」


相棒はアイドに聞いた。


「『G』は解散する。
『多才能力者』であるお前は、これから何と戦い生きて行くんだ」


アイドは頭を掻きながら答えた。


「わからない」