「それで、僕に引き継げと………
そういう意味だね」

「はい」


俺は答えた。


「僕に依頼するのはいいけど………
高額だよ」

「大丈夫です。
お金のことは気にしないでください」

「そう。
それじゃあ、前金で10億」

「………わかりました」


俺には相棒がいる。『G』に所属している者は金を無限に使える。
つまり、10億など無いに等しいが………


「でも、先生は『超越者』を作れるんですか」


俺は一瞬疑った。
俺はこの人が『バケモノ』を作れる人だとは思わなかったからだ。


「作れるさ」


男は率直に答えた。
すると、男は右手を前に出し、握手を求めた。


「柴田セイジさん。
自己紹介が遅れたね。
僕の名前は神山ユキヒロ。
よろしく」


「宜しくお願いします」


俺は神山博士の握手を受け入れた。