―――電車の中
俺は喫茶店を出て、アユミから聞き出した、『Infinite Information』を貰った場所に向かっていた。
その間に、取材したアユミから貰った情報を整理していた。
本を書き、取材活動と言い、集めた情報から、『ヘブン』国内にとどまらず、世界各国で『Infinite Information』は配られていた。


俺が死んで27年………
相棒と再会して9年………
この間にも、『Infinite Information』は配られている。
配っている奴は場所を変え、子供を対象に活動している。
俺の予想では今もまだ活動しているのだろう。
問題は『現在はどこで配っているか』だ。


俺は地図に印を付けた。
アユミから教えてもらった時期は今から30年程前のことだ。
だが、俺の調べでは、25年前にも同じ場所で『Infinite Information』を貰った人がいた。


俺はメモに印を付けた。
・50代前半の男(現在)
・特徴:麦わら帽子(夏)
・場所:公園
・活動:紙芝居
・対象:子供


付けた印は共通点だ。
だが、あまり役に立たない。
なぜなら、場所に規則性がないからだ。
まるで適当に場所を選んで配っているように感じる。
俺は配っている奴を探すのが目的であって、特徴や活動内容などはどうでもいい。
俺の知りたいのは、『居場所』だ。


俺は資料をまとめ終え、しばらく考えた。
なぜ、『W』は『Infinite Information』を一度攻略しなければならない規則があったのか………