―――ホテル
ホテルに戻る際に、PCを買った。
メモリーから情報を見るためである。
設定は店員に任せた。
また、インターネット回線の契約をした。
ホテルに着くと、まず始めにメモリーに入った『Infinite Information』の解析データを見た。




<『Infinite Information』解析データ>
これから話す内容は全体の一部でしかない………
プレイヤーもゲームを通して理解したと思う。
このゲームはプレイヤーが住む世界を………から描いたものだ。
………このことをこのゲームをクリアした者に話す。
だから、プレイヤー自身で………
人と人とが会話をするとき、真実………が判断しなくてはならない。
そう、プレイヤーの住む世界は………
偽りの世界を生きる人々。
そんなことも知らない人々は………
………価値がどれほど重要な事か。
伝えたいことは三つ……




―――動画を見終わり
広川が解析してくれたデータは動画と動画をつなぎ合わせた物だろう。
だが、動画の中に『偽りの世界を生きる人々』と言っている。
そして、『伝えたいことは三つ』とある。
やはり、俺の読みは正しかった。
広川のおかげで『世界へのメッセージ』は着実に解析されている。
このままいけば、俺が『Infinite Information』を攻略する前に終わるかもしれない。
だが、補償が無い。
今、俺に出来るのは『バケモノの始末』だ。


俺は相棒から借りた『報告書』ファイルを閲覧した。




―――三日後
俺は相棒に連絡を入れ、集合場所と時間を指定した。

前回集まった場所に2300時に集まる事になった。

俺が集合場所に向かうと一台の車が停まっていた。

車の運転座席に座っているのは相棒だ。

他には誰もいない。

車の窓を軽く叩くと、相棒は助手席の扉の鍵を開けた。

俺は助手席に座った。


「作戦は思いついたか」


俺が車に入ると相棒は唐突に話しかけてきた。


「ああ」


俺は返事をした。


「聞かせろ」


相棒は俺の方を見た。

俺はPCで作成した書類を相棒に渡した。

相棒は無言で受け取り、書類を読みだした。