見慣れたスーツに身を包む、大好きな背中がそこにある。



太「負けないつもりで居ました。泣かせないと、決めても居て…。
けど、俺も情けない、愚かな男でした。幼なじみを優先した挙げ句、自分では何も出来ない苛立ち……百合亜を傷付けるだけしか、結果は出なかった」



百「…太一…」



太「だけど、勘違いはしないで下さいね。俺は今も変わらず、神埼さん以上に、百合亜を、愛してますから」



私はそう言い切った太一の隣に、静かにしゃがんだ。