「いや、本当。 俺も嘘であってほしいけどな。」 吉野はそう言うと歩道橋から見える環七の横断歩道を指した。 「あそこ、俺が跳ねられたの。 不思議と痛みも苦しみもなくてさ。 俺自身信じれなかった。」 吉野が今までになく真面目な表情で 涙が流れてきた。 本当に吉野は死んでる。 「何…してるのよ こんなとこで…」 私は涙を拭きもせず吉野を見た。 「幽霊のくせに… 人を励ましてる場合じゃないでしょ」 私が言うと吉野は ニカッと笑った。