「急いでた理由ってこれ?」 永池くんは制服のネクタイを緩めながらリビングに入って来た。 「そうだよ。あっ!」 オープニングが終わってドラマが始まったから 永池くんに向けていた顔をテレビに向けた。 「何が食べたい?」 「えっ? 何が食べたいって…?」 「晩ごはん」 「えっと……カップ麺でいいよ?」 もう9時だし…今から作るのは大変、 「仕事だから」 あ、そうなんだ。 「じゃあ……………適当で…?」