言えない秘密~ヤクザが愛する女~




とりあえずエンジンをつけると、車を走らせた。

うわ~、マフラー音がうるせ~。


普段は気にならないけど、今日は美優を乗せているるせいか、やたらエンジン音が耳につく。


でも、そんな事にもお構い無しに、美優は言った。


「二人って、昔は不良だったんでしょ?だから、テリトリーがどうとか言ったり、ケンカに強かったりするんですよね?」

「……。」


クスクス笑う美優を見て、オレ達は何も言えなかった。