電車から降りて、僕とお母さんは手を繋いでたくさん歩いた。 そしてやっと お母さんは、足を止めた。 お日様がしずみ始めてきた。 ずっと歩いたからとっても足が痛かった。 「きれいでしょ、この海」 「うん。海、おっきいね イルカとか鯨とかたぁっくさん泳いでるとこだよね」 オレンジ色の海をお母さんととっても高いところから見た。 「そうねぇ」 またお母さんが少しだけ笑った。