「ごめんね、聖治、何か言いかけたよね?」 あたしがあわてて聞くと、 「なんでもない。引き留めてごめんな?じゃまたメールする。じゃぁ」 軽く手を振る聖治に、手を振り返しながら、 「…うん。バイバイ」 といった。 ごめんな?と笑った聖治の顔は今にも泣きそうな笑顔で。 あたしはやっぱりそれ以上聞くことなんてできない。 家に入り、ケータイを開くとメールが一通。 「ん?聖治?」