さくら、ひらひら。




〝弥生がいないと盛り上がらない〟


そんなこと言われたら。



今までの関係が揺らいでしまう、
危なくて、それでいて気持ちのいい感情。



って、なっ、あたし!

聖治にときめくなんて。




ないよ、ないない。





それでも、駅で手を取って走ってくれた聖治。

優依が怒ったときにそばにいてくれた聖治。

笑顔。

強くて、優しい手。



それを思い出すと、あたしの顔は赤くなってしまって、
心臓がドキドキと大きな音でなりはじめる。