その日の夜だった。

昭弘の変な噂を聞いたのは。


昭弘は彼女がありながら、何人の女を落とせるか試していたのだという。


隼人という存在がなければ、あたしは昭弘の告白を受け入れていたかもしれない。


やっぱりいつも助けてくれるのは隼人の存在なんだね。


「ねぇ。昨日一緒に帰ってた人誰?」


休み時間。

あたしにそう聞いてきたのは隼人………



ではなく桂ちゃん。

華も入れて3人で話している時に突然聞かれた。


斜め前の席には隼人が座ってる。

あたしは隼人を気にしながら答えた。


「中学の時の友達だよ。話があるからって言われて一緒に帰ったの」