あえて声を出して言ってみる

「私は晴樹が好きだった」

言ってしまえば気持ちは強まるばかりだというのに

「晴樹の彼女になりたかった」

それはもう叶わない願いだというのに

「晴樹に支えて欲しかった」

むなしくなるだけなのに

「私は強くなんかないっ」

涙は止まることをしらず

「誰でもいいわけじゃない」

もう負けてしまったことを自覚するために

「晴樹がよかったの」

溜め込んで爆発して手遅れになるまえに

「時間なんて関係なかった。そんなのこれから作ればいいんだもの」

あえて声にだして言う

「私は晴樹が好き。この気持ちはしばらく消えないわ」

涙も拭わない

「う、うぅ・・・グスッ」

自分に正直になるために


この気持ちを奥に秘めておくために



美紅に完全に知られる前に


思いっきり泣こう


そしたら


美紅と晴樹を祝福出来るかもしれない

そんな気がした


「好きよ、晴樹。さようなら」


「美紅を幸せにしてあげてください」


「私は美紅も晴樹も大好きだから」


でも今晩は泣かせてください