「誰かしら、あの人」




このあたりでは見かけない顔だった



青年、というほどではないのだがおじさんというには若すぎるいわゆるお父さん世代と思われる男性だった




分かれ道にあってきょろきょろと見回している




「道に迷っているのかしら」




放っておけばいいものを、放っておけないのが根っからの世話好きの美月である






「あの、お困りですか?私でわかる範囲なら、道をお教えしましょうか?」





「………」




その男性はまじまじと美月を見た後、柔和な笑みを浮かべた