考える間もなく真っ先に頭に浮かんだのは晴樹という少年の顔だった 姉妹のそばにいて、支えてくれている存在 美紅の過去も現在も受け入れた少年 これほど頼れる人はいない しかし善蔵は戸惑った これ以上、一人の少年に重荷を背負わせていいのだろうか 何もかも任せきりにするのは酷なことだ ‐特に今回のは善蔵でさえ受け入れきれていないのだから 封筒の差出人を見る 住所はなく、名前だけが記された封筒を 「水原善蔵さま 弥生より」 ‐‐弥生より