「でもどうして絵梨花が?」 絵梨花はひどく傷ついたという顔をした 「ひどいわね。美月ちゃんが早く目を覚ましてほしいからずっとそばにいたのに」 「あ、ごめんなさい」 美月は先ほどまで頭で回っていたはずの出来事を思い出した 「じゃああれは…夢、か」 「夢じゃないわ」 絵梨花がすかさず返した 「どうしてわかるのよ。私の頭の中よ?」 「時々言葉に出てたわよ。“いやだ助けないで”とか“私の幸せとらないで”とか」 「え…?」 「それにそれは昨日の夜も話したじゃない」