「おばあちゃんおはよう」 「美月ちゃんおそかったじゃない?・・・毎朝のことだけど」 ほんの僅かの間、祖母は美紅を一瞥した 確かな嫌悪を隠さずに -これも毎朝のことだから今更気にしないけれど 「お味噌汁が冷めてしまったかも。温めるわね」 「いい、私やるわ!」 美月は一瞬の重苦しさを打ち消すように明るく台所へ行った その時、大変珍しいことに、美月が行ったのを見計らって祖母は美紅に話し掛けた 「美紅ちゃん、朝ごはんが終わったら話があるの。ふたりだけで」 あまり嬉しい内容じゃなさそうだけど