「……、いい?
今はとても大切な時期なの。

社会人になる手前のあなた方は、遅刻なんて、勿論禁物。

それが、入学式の様な、大きな行事の日だったら……、


絶対!!」


……。

今の言葉、遠回しにあたしに言ったよね?


特に、“絶対!!”のとこ。


まさに、鬼が姿を現した時の様な気分になったよ。

完璧目合ったしね。



バンッ

先生は、出席簿を怒りのままに閉じた。


「では。
サボる事がないよう。

……私は、今から出張なので。
会うのは、一週間後となるけど…」


先生、笑顔はいいけど。
黒い笑顔は止めてくれません?