「泣いて…?」 この父さんが? ヤクザの組長だぞ? 「神聖な気持ちになったんだよ。自分の血を引いた子供を見た途端、純粋に感動したんだ」 「そうなんだ…。じゃあさ、母さんが妊娠したって分かった時、父さんは泣いて喜んだ?」 すると、父さんは首を横に振った。 「複雑だったよ。お前もそうじゃないか?」 「晴彦から聞いたわよ。由奈ちゃん、あんまり調子が良くないみたい。ちゃんとあなたが、守ってあげなさい」 「そうだぞ。女はな、ちゃんと言葉にしないと分からないぞ?」